1996.9.25刊
四六判上製304頁口絵4頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-221-3 C0374
サディスティック・フィクションの意匠をまといつつも、存在の〈根〉を問う劇であり、見えざる〈権力〉に触手をのばそうとする意志の劇構造の模索である。若き頃の竹内のみずみずしい表情が見える。
1997.1.25刊
四六判上製224頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-222-0 C0374
デュシャンの「大ガラス」、ポーの詩集「大がらす」の二つをテコに、不条理な世界のなかへあえて踏み込む3人の男の心情を描く代表作(岸田戯曲賞受賞作)。佳作「劇薬」と、管理化社会構図を痛烈に突いた「溶ける魚」を収める。
1996.10.25刊
四六判上製256頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-223-7 C0374
都会の空き地に繰り広げられる午後の3時の〈惨事〉。2人の女を手玉にとったはずの男が、幼児期のママゴト遊びのなかにとり込まれてしまう竹内流ブラック・ライフ。イヨネスコの「椅子」に題材をとった絶品、「今は昔」。
1996.11.25刊
四六判上製230頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-224-4 C0374
竹内の戯曲は、世界変革への変わらぬ意志である。見かけと実体に引き裂かれた分身の個を再び一体化し、真の自己同一化をかちとろうとすることへの渇望と郷愁である。かくて竹内のドラマは悪無限に循環する。
1991.3.25刊
四六判上製256頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-148-3 C0074
親・兄弟・夫婦、そして男と女。歴然とした関係の存在が、ものの見事に解体され、虚構の存在をさらけだす竹内銃一郎のたくらみに満ちた野心的戯曲集。「伝染」「ひまわり」「あたま山心中」の3本を収める。
1981.7.25刊
四六判上製288頁口絵1頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-045-5 C0074
大崎・中村座を拠点に、独自の劇空間を築いてきた、中村座の基盤をなした金杉忠男の第1作品集。時代状況への鋭い反問に満ちた旋律がここにある。「一本刀土俵入り」「説教強盗」「四ツ木橋自転車隊」を収録。
1983.8.25刊
四六判上製208頁口絵1頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-067-7 C0074
中村座座付作者、演出家である金杉忠男の代表作。見失われた地霊との交感のうちに祝祭的演劇空間をつくりだす卓抜な作劇術を示す「亀戸十三間通り」「竹取物語」の2本を収めた。
1986.1.25刊
四六判上製224頁口絵1頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-089-9 C0074
役者の身体、演技に一貫してこだわりつづける金杉忠男の最近作「花の寺」、「花の寺Ⅱ」を収める。老婆たちの集う花の寺が、一閃、現代の根を照らし出す秀作。
2000.9.25刊
四六判上製168頁 2200円(税込)
ISBN978-4-88059-320-3 C0074
岸田國士戯曲賞の「琵琶伝」以来、ことばの琴線にふれる劇作品を紡ぎつづけた著者の第2戯曲集。「アンデルセンの椅子」「わたしはジン」「鳩」を収録。
1979.6.25刊
四六判上製232頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-028-8 C0074
第20回「新劇」岸田戯曲賞を受賞した表題作のほか、初期作品「木蓮沼」をはじめ「やよいの空は」「浅茅が宿」の全作品を収録。繊細な感情の表出による内面表白の展開は、読む戯曲としても十分に想像力を刺戟してくれる。
1988.2.10刊
四六判上製232頁 1430円(税込)
ISBN978-4-88059-115-5 C0074
昭和7年に書かれ8年に発売されたこの作品から、ナップやプロットへの弾圧と、佐野・鍋島の獄中転向声明など、運動が急速に退潮していく時代に、大衆にもう一度自分たちの手で……と訴える作者の祈りが聞こえてくる。
1989.10.31刊
四六判上製176頁 1430円(税込)
ISBN978-4-88059-135-3 C0074
身を焦がすように「絵」に取り組み、半ばにして倒れた画家・ゴッホの生涯を、美の求道者として捉えた三好十郎が渾身の力を振り絞って描いた傑作戯曲。他に、エッセイ「ゴッホについて」「絵画について」を収録。
1991.11.25刊
四六判上製168頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-161-2 C0074
井原西鶴の「好色五人女」を大胆に翻案し、生き生きとした現代ミュージカルとして蘇らせた知念正文の代表作。鳥獣戯画ファン待望の処女戯曲集だ。
1987.12.25刊
四六判上製168頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-113-1 C0074
沈滞する歌舞伎界に生新な息吹を吹き込む"新鋭・女流"の第1作品集。天草四郎時貞を主人公に解放を求める民衆の"共同幻想"をあでやかに描く力作。他に霊異譚「北州霊異」(国立劇場新作歌舞伎脚本入選)を収める。
1984.7.25刊
四六判上製164頁 1320円(税込)
ISBN978-4-88059-078-3 C0074
正真正銘の第1エッセイ集。小春の演劇についての全発言集だ。演劇へのかかわりから現在までがこの一冊で分かる。演劇大好きの諸君必携のテキストブック。
1980.9.25刊
四六判上製312頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-036-3 C0074
80年代に向けて、青年座が総力で上演した作品集。清水邦夫「青春の砂のなんと早く」、別役実「木に花咲く」、石澤富子「鏡よ鏡」、高桑徳三郎「ドラム一発!マッドマウス」、宮本研「ほととぎす・ほととぎす」を収録。80年芸術大賞受賞。
1980.12.25刊
四六判上製324頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-038-7 C0074
第27回岸田戯曲賞受賞。60〜70年代の実質をにないつつも、これまで未刊であった山元清多の第1戯曲集である。「海賊」「さよならマックス」「与太浜パラダイス」の3篇を収録。
1977.6.30刊
四六判上製392頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-020-2 C0074
竹内好に私淑し、長年にわたって、魯迅作品の舞台化を実践してきた著者の、奔放かつ深淵な魯迅像の抽出。第一部・藤野先生、第二部・影の青春、第三部・阿Q忘れ得べき、第四部・花なき薔薇、第五部・私は人をだましたい。