〔戯曲(日本)〕 斎藤憐永井愛岩松了古城十忍岸田理生・坂手洋二
野田秀樹・北村想・東由多加

パートタイマー・秋子

パートタイマー・秋子永井愛

2024.1.25刊
四六判上製192頁 1870円(税込)
ISBN978-4-88059-440-8 C0074

夫が失業し、スーパー「フレッシュかねだ」でパートを始めた、セレブな主婦・秋子。しかし、そこは不正の横行するディストピアだった。正義感が強く世間知らずで他のスタッフから浮いてしまう秋子は、大手企業をリストラされ、屈辱に耐えながら働く貫井と心を通わせるようになるが……。
2024年1/12〜2/4 東京芸術劇場シアターウエストにて上演。その後3/17まで全国14か所をツアー公演。主演・沢口靖子。

著者:永井 愛(ながい・あい)
1951年 東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。
1981年 大石静と劇団二兎社を旗揚げ。1991年より二兎社主宰。
第31回紀伊國屋演劇賞個人賞、第1回鶴屋南北戯曲賞、第44回岸田國士戯曲賞、第52回読売文学賞、第1回朝日舞台芸術賞「秋元松代賞」、第65回芸術選奨文部科学大臣賞、第60回毎日芸術賞などを受賞。
主な作品
「時の物置」「パパのデモクラシー」「僕の東京日記」「見よ、飛行機の高く飛べるを」「ら抜きの殺意」「兄帰る」「萩家の三姉妹」「こんにちは、母さん」「日暮町風土記」「新・明暗」「歌わせたい男たち」「片づけたい女たち」「鷗外の怪談」「書く女」「ザ・空気」「ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ」「ザ・空気 ver.3 そして彼は去った…」「私たちは何も知らない」


鷗外の怪談

鷗外の怪談永井愛

2021.11.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-431-6 C0074

社会主義者への弾圧が強まる明治時代。森鷗外は、陸軍軍医エリートでありながら、言論弾圧に反対する文学者という相反するふたつの顔をもっていた。その真意はどこにあったのか……。幸徳秋水に死刑が宣告される大逆事件の裁判前、居宅・観潮楼で繰り広げられる文士、旧友、弁護士との激論。ここには寝食をともにする嫁と姑の小競り合いや、赤児をあやすパッパ鷗外の姿も見られ、老若男女、悲喜こもごもの人間模様が織り成される。官僚・文学者・家庭人と、さまざまな顔をもつ人間・鷗外を浮き上がらせる歴史文学劇!
 ★「02magazine 1月号」に書評掲載(山内マリコ氏評)
 ★「図書新聞 3538号」に書評掲載(嶋田直哉氏評)

ザ・空気 ver.3 そして彼は去った…

ザ・空気3永井愛

2021.3.10刊
四六判上製112頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-426-2 C0074

政権べったりなことで知られる政治コメンテーターの横松輝夫。BSニュース番組「報道9」に招かれるも、訪れた局の控室が新聞記者時代の後輩・桜木の自死した現場と知るや取り乱し、擁護すべき政権のスキャンダルを暴露しはじめる。これは桜木の呪いか? 横松の本音なのか? 政権転覆につながりかねない大スクープにスタジオは大混乱!! 「メディアをめぐる空気」シリーズ完結編!
 ★「読売新聞 3/28」に書評掲載(長田育恵氏評)。


ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ

ザ・空気2永井愛

2019.12.10刊
四六判上製112頁 1540円(税込)
ISBN978-4-88059-417-0 C0074

舞台は、大手メディアの政治部が入居する国会記者会館。国会議事堂、総理大臣官邸、内閣府などを一望できるこのビルの屋上に、フリーのビデオジャーナリストが潜入する。そんな彼女が偶然見聞きした、驚くべき事件とは……。第26回読売演劇大賞選考委員特別賞(二兎社)、優秀男優賞(松尾貴史)、優秀演出家賞(永井愛)受賞作。


ザ・空気

ザ・空気永井愛

2018.7.25刊
四六判上製120頁 1540円(税込)
ISBN978-4-88059-408-8 C0074

人気報道番組の放送数時間前、ある特集の内容について局の上層部から突然の内容変更を命じられ、現場は大混乱に陥る。 編集長の今森やキャスターの来宮は抵抗するが、局内の"空気"は徐々に変わっていき……。公演当時、観客の背筋を凍らせ、「社会派ホラー」と評された問題作、待望の書籍化! 第25回読売演劇大賞最優秀演出家賞、同優秀作品賞・優秀女優賞受賞作。
 ★「赤旗」(2018.9.2)に短評掲載。


書く女

書く女永井愛

2016.1.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-391-3 C0074

ただ一度で読み捨てられるものなど書くものか。私は千年の後まで生き続ける魂を書こうというのだ……。わずか24年の生涯で『たけくらべ』『にごりえ』などの名作を残し、日本女性初の職業作家となった樋口一葉。彼女が綴った日記をもとに、恋心や人びととの交流、貧しい生活を乗り越え作家として自立するまでを描いた戯曲作品。
 ★「読売新聞」(2016.3.20)読書面にて短評掲載。
 ★「朝日新聞」(2016.2.14)読書面「おすすめ」欄にて紹介。


片づけたい女たち

片づけたい女たち永井愛

2013.1.25刊
四六判上製214頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-343-2 C0074

高校の時から仲の良かった中年女性三人。そのひとり、独身の彼女との連絡が突然とれなくなった。ふたりでマンションを訪れ、ゴミで埋まっている部屋を見て呆然。三人で片づけを始めるうちに、片づけない人生のゴミを知る。



歌わせたい男たち

歌わせたい男たち永井愛

2008.3.25刊
四六判上製128頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-347-0 C0074

東京都は卒業式での「日の丸」「君が代」を決めた。これに従わない先生たちはすべて処罰された。その結果、学校内では多くの悲喜劇が起きた。「朝日舞台芸術賞グランプリ」「読売演劇大賞最優秀作品賞」受賞作品。



新・明暗

新・明暗永井愛

2002.12.25刊
四六判上製224頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-300-5 C0074

夏目漱石の未刊の名作『明暗』を、現代化した心理ミステリー劇にしたてあげた永井の豪腕は、最後まで息を継がせない。



日暮町風土記

日暮町風土記永井愛

2002.1.25刊
四六判上製152頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-285-5 C0074

和菓子屋の移転にともない、古い民家が壊されることになった。自分の住む町を愛し、その保存を熱望する市民グループと、壊さざるを得ない持ち主との攻防……事態は二転三転する。永井愛の劇的空間は相変わらず見事である。



兄帰る

兄帰る永井愛

2000.4.25刊
四六判上製176頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-267-1 C0074

「世間体」「面子」「義理」「人情」「正論」「本音」……日本社会に広く深く内在する〈本質〉をさらりと炙り出す。永井ホームドラマの傑作! 第44回岸田戯曲賞受賞。



ら抜きの殺意

ら抜きの殺意永井愛

1998.2.25刊
四六判上製152頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-249-7 C0074
Kindle版(電子書籍) 定価1200円+税

「ら抜き」ことばにコギャルことば、敬語過剰に逆敬語、男ことばと女ことばの逆転と、これでは日本語がなくなってしまうのでは……。抱腹絶倒の後にくる作者のたくらみ。第1回鶴屋南北戯曲賞受賞。



見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを永井愛

1998.10.25刊
四六判上製184頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-257-2 C0074
Kindle版(電子書籍) 定価1200円+税

「飛ぶなんて、飛ぶなんてことが実現するんですもん。女子もまた飛ばなくっちゃならんのです」──明治末期の時代閉塞を駆けぬけた女子師範学校生たちの青春グラフィティー。



僕の東京日記 戦後生活史劇3部作

僕の東京日記 戦後生活史劇3部作永井愛

1997.3.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-227-5 C0074

「パパのデモクラシー」では敗戦直後、「時の物置」では1961年を舞台にしたが、この作では1971年、70年安保の挫折から個に分裂していく人たちの生活が描かれている。第31回紀伊国屋演劇賞受賞作。



パパのデモクラシー 戦後生活史劇3部作

パパのデモクラシー 戦後生活史劇3部作永井愛

1997.2.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-226-8 C0074

前作「時の物置」は昭和30年代、日本に物質文明が洪水のように流れ込もうとした時代を切り取ってみせたが、この作では、敗戦直後の都市生活者の生態をとりあげる。文化庁芸術祭大賞受賞。



時の物置 戦後生活史劇3部作

時の物置 戦後生活史劇3部作永井愛

1996.12.25刊
四六判上製176頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-219-0 C0074

二兎社を主宰しながら、地道に演劇活動を続けている永井愛は、自己のアイデンティティを求めて、戦後史に意欲的に取り組むことにした。これはその第1作。



〔戯曲(日本)〕 斎藤憐永井愛岩松了古城十忍岸田理生・坂手洋二
野田秀樹・北村想・東由多加