〔文芸(海外)〕 評論

最後の九月

最後の九月エリザベス・ボウエン/
太田良子 訳

2016.9.25刊
四六判上製384頁 定価2200円+税
ISBN978-4-88059-398-2 C0097


1920年、アイルランド独立戦争のさなか、広大な森に囲まれた地方地主の邸宅(ビッグハウス)においては、騒乱をよそに、土着のアイルランド人も、イギリス軍の将校も出入りする、優雅で奇妙な生活が営まれていた。 そんな邸宅のひとつ〈ダニエルズタウン〉に身を寄せる19歳のロイス。そこで体験するテニスパーティやダンス、イギリス軍将校との恋……。彼女は無垢を脱して成熟し、自由な女になることを夢見ていた。しかし、紛争の複雑な現実は、それを許さなかった……。
20世紀英国文壇の重鎮がアングロ-アイリッシュとしての自身の体験を色濃く投影した第二長編。

著者:エリザベス・ボウエン
1899年、アイルランドのダブリンに生まれる。7歳でイングランドに渡り、以後、ロンドンとコーク州にある邸宅(ボウエンズコート)を行き来して過ごした。1923年に短篇集"Encounters"を刊行。26年最初の長編小説"The Hotel" を書き上げる。生涯で10編の長編小説と、約90の短編小説を執筆。48年に大英帝国勲章(CBE)を受勲。64年に英国王立文学協会より文学勲爵士を授与される。晩年の作「エヴァ・トラウト」は70年のブッカー賞候補となる。1973年ロンドンに没する。

訳者:太田良子(おおた・りょうこ)
東京生まれ。東洋英和女学院大学名誉教授。英米文学翻訳家。日本文藝家協会会員。2013年、エリザベス・ボウエン研究会をたちあげ、その研究と紹介に力を注ぐ。訳書に、ボウエン「パリの家」「日ざかり」「心の死」(以上、晶文社)、同「エヴァ・トラウト」「リトル・ガールズ」「愛の世界」「ボウエン幻想短篇集」(以上、国書刊行会)、同「あの薔薇を見てよ」「幸せな秋の野原」(以上、ミネルヴァ書房)、ベルニエール「コレリ大尉のマンドリン」(東京創元社)ほか多数。共著書に「エリザベス・ボウエンを読む」(音羽書房鶴見書店)がある。

★「図書新聞」(2017.1.14)に書評掲載。
★「ミスター・パートナー12月号」にて紹介記事掲載。


修道院回想録

修道院回想録ジョゼー・サラマーゴ/
谷口伊兵衛 訳

1998.1.25刊
四六判上製496頁 定価3800円+税
ISBN978-4-88059-251-0 C0097

現代ポルトガル文学の秀作。スペイン・伊・露語に翻訳されて、「エコの『バラの名前』以上にすばらしい」(伊語版)と評されている、現代ポルトガルの古典。著者サラマーゴは1998年にノーベル文学賞を受賞。



図説「マクナイーマ─無性格な英雄」の世界

図説「マクナイーマ─無性格な英雄」の世界カリベ 画、アントニオ・ベント 解説/
谷口伊兵衛 訳

2014.10.25刊
A4判上製112頁 定価3000円+税
ISBN978-4-88059-382-1 C0098

ブラジル先住民の天衣無縫な英雄の物語を、天才画家カリベの挿絵によって蘇生した。原作はマリオ・ヂ・アンドラーヂの『マクナイーマ』をアントニオ・ベントの解説によって再生された。



夜間の爆走 ギュスターヴ・ドレの挿絵21点に基づく

夜間の爆走 ギュスターヴ・ドレの挿絵21点に基づくヴァルター・ミョルス/
谷口伊兵衛 訳

2014.7.25刊
A5判上製208頁 定価3000円+税
ISBN978-4-88059-381-4 C0098

ドイツで人気の作家・漫画家が描きだす、ダークなメタファンタジー。『老水夫の歌』『狂乱のオルランド』『大鴉』『ドン・キホーテ』『失楽園』『聖書』『妖怪伝説』などドレによって描かれた世界に、若き日のドレが迷い込む。



紋章と恋愛談義

紋章と恋愛談義L・ドメニキ/谷口勇 訳

1996.2.25刊
四六判上製144頁 定価1900円+税
ISBN978-4-88059-212-1 C0070

(鼎談者)ひげのポンペーオ/アルノルド・アルリエーノ/ロドヴィーコ・ドメニキ。イコノロジーの知られざる古典の発掘。西洋精神の底流を探る格好の本。イタリア語原文をも収録した。



リスボンの最後のカバリスト

リスボンの最後のカバリストリチャード・ジムラー/
木村光二 訳

2009.1.25刊
A5判上製440頁 定価5000円+税
ISBN978-4-88059-346-3 C0097

1506年のリスボンで、新キリスト教徒(改宗したユダヤ教徒)がキリスト教徒に襲われる事件が発生し、3日間でユダヤ人2000人が虐殺された。本書は、19カ国語に翻訳され、23カ国で出版されている。1999年ヘロドトス賞受賞。



コンコード川とメリマック川の一週間

コンコード川とメリマック川の一週間ヘンリー・ソロー/
山口晃 訳

2010.1.25刊
A5判上製504頁 定価5000円+税
ISBN978-4-88059-354-8 C0097

約160年前の北アメリカで、ヨーロッパからの植民者の子孫であるソローは、歴史に耳を澄まし、社会に瞳を凝らしながら、自然と共存する生活を営んでいた。これは、そのソローからのかけがえのない贈り物である。



シャドウ・ラインズ 語られなかったインド

シャドウ・ラインズ 語られなかったインドアミタヴ・ゴーシュ/
井坂理穂 訳

2004.5.25刊
四六判上製440頁 定価2500円+税
ISBN978-4-88059-314-2 C0097

カルカッタ/ロンドン/ダッカの三つの都市と三つの世代を引き裂き結びあわせる、かつて英国の植民地であったインドの中流階級一族の物語である。21世紀英語文学の旗手ゴーシュが繊細に抽出したインド社会の深層が見える。



待ちながら

待ちながらルイ・ズィンク/
近藤紀子 訳

2006.7.25刊
四六判上製136頁 定価1500円+税
ISBN978-4-88059-328-9 C0097

大西洋の孤島アソーレス諸島はかつて捕鯨の基地であった。そこでは、島民たちが昔ながらの捕鯨をしていると聞いた主人公はリスボンから出かける。カメラマンのアナと一緒に。現代ポルトガル文学の旗手ズィンクの本邦初訳。



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